#2 "あたらしいテレビ"とは何なのか

NHK『あたらしいテレビ』


僕の周りのテレビに対する触感

『あたらしいテレビ』を観た感想、僕がテレビに対してどう思っているのか、Twitterには収まりきらなかったことを書いてみようと思います。またそれにまつわるマシュマロも来ていたのでそれにも答えていきます。
もうこの領域に入っているなと強く感じます。フォロワーの方から「周りの方とテレビの話をしますか?」というリプライが来ていたんですけど、正直あまり無いなと感じます(0ではない)。

大学でテレビの話には滅多にならないですが、『M-1グランプリ』直後はかなりM-1の話で盛り上がりました。そう考えるとテレビ全体が離れているわけではなく、M-1並の強固なコンテンツじゃないと若年層はテレビを観ようと思わない、話題にならない節があると感じます。そういった点でM-1はマジで凄いです。

また僕調べですが、『水曜日のダウンタウン』は男子の友達から必ず名前が上がる番組の1つです。主語は「クロちゃんが」「あの説が」で始まりますが、大学に入学してからこの9ヶ月くらいで『水曜日のダウンタウン』の話は何度かしました。

逆に『あざとくて何が悪いの?』『しゃべくり007』、最近だと『最愛』は女子の友達から必ず名前が上がる番組の1つだと思います。特に『あざとくて』の女子の認知率はかなり高いです。潜在的に根付いているなと感じました。

そして僕の周りの人間が意識高いのか分からないですが、TVerはかなり普及してます。特に番組をよく観てそうな友達は発端はYouTubeでもしっかりTVerで最新回をチェックしているみたいです。

逆に普段からテレビ観てなさそう人は韓国ドラマの方を好んでいたり、昨今流行りのオーディション番組をHuluで観ていたりと多種多様です。またテレビ以外に例えばギターが趣味の子とかアーティストのライブ行くのが趣味の子など多種多様です。世間的に見ればそれ以外にも趣味は沢山あるし、そういった人をテレビに連れ戻すのは間違いなく無理なのです。諦めるしかないです。

あとやっぱり皆さんが思ったより若者は忙しいです。最近の僕(特に鍵垢をフォローの方)は分かると思うんですが、22時くらいまで大体家にいません。忙しすぎて無理です。だからこそ1時間番組さえ無理だから、3時間SPはざらに追えないし、タイムシフトやTVerを活用して観ることが多いので、フライングスタートやドラマの拡大SPは無駄です。その数分が…という争いは早く辞めた方が良いのかなと感じます。

どうすればテレビを観てもらえるのか

やっぱりジャニーズとイケメンが視聴意欲を齎すのかなと感じます。なにわ男子やJO1を出してTVer再生数、トレンド入りを狙う番組の事例を見てきました。また『アンビリバボー』が流行歌を分析し始めたり、『ボンビーガール』が恋愛リアリティショーを始めてみたりといった番組内容をコア層に寄せた事例もありました。ただそれで前者の場合は、人気が維持できるとは思えない(インスタント人気は出る)し、使い方によってはファンによる炎上のリスクもあるし、後者の場合は、TiktokやYouTubeを観る層に内容を寄せても、そういったコア層に寄せた番組を作ってるのは所詮その手に疎いオッサンだから限界だと思うんです。先述した『水曜日のダウンタウン』や『あざとくて何が悪いの?』といった若年層に潜在的な人気を持つバラエティを番組のリニューアルではなく、新しい番組としてもっと増やさなければならないと感じます。若年層に人気ということを考えずに「自分が面白い、見たいと思った番組を作ることが大事」ということを藤井健太郎さんがおっしゃってました。

また『水曜日のダウンタウン』はYouTubeの違法アップロードが人気爆発の要因に図らずもなっていると思う。これを番組側が積極的に仕掛けて欲しいなと思います。公式YouTubeチャンネルを作る(『新しいカギ』、『千鳥のクセがスゴいネタGP』、日テレドラマ公式チャンネル など)、TiktokやInstagram、YouTubeで公式に切り抜き動画を流す、未公開部分を流す(『THE TIME,』、テレビ朝日 動はじ)という試みをしている番組は頑張っているなと感じます。
そして『あたらしいテレビ』では、「番組表が見づらい」という意見がありますが、めちゃくちゃ分かります。YouTubeに慣れるとサムネイル判断にどうしてもなっちゃうと思います。そういった点でTVerのサムネは大事です。
『あざとくて何が悪いの?』や『水曜日のダウンタウン』のように番組内のシーンを切り取ってサムネにするケースがあります。画力の強さを感じます。ドラマでもキス寸前のところがサムネになったりしてますよね。そういうことです。
一方で『有吉の壁』や『相席食堂』のように番組内容が1枚で伝わる例もあります。最近はこっちが増えてきました。特にABCテレビのバラエティはサムネにこだわってますね。

TVerの普及率も上がっているなと感じるし、もうこれ言っちゃうと元も子も無いんですが、テレビを観ない層を開拓することはほぼ不可能に近いので、今観てくれている視聴者をどう手放さないかに重きを置いた方が良いと感じます。

"若者は~"という偏見から始まる崩壊


今回の『あたらしいテレビ』で若者6人の話がネット上でかなり荒れてましたね。

個人的にテレビを観ない若者にテレビの話をさせるのは無理だと思いました。『あたらしいテレビ』と言いつつ、若者集めて「テレビってつまらないですよね」って語らせるのもう古いですよね?あの場にいた人たちの意見を聞いて果たして何になるのと。それを観た視聴者は「最近の若者は~」というクソみたいな括りで批判するし、テレビ好きVSテレビ嫌いの構図を起こすし、何のメリットもない。ゆなさんが1人反論していてカッコイイみたいな感じになっていたけど、そもそも討論で1vs5になっていることが破綻していると感じます。

『あたらしいテレビ』というタイトルで考えるならもっとコンテンツの話をするべきです。テレビ、コンテンツを愛する人に向けた番組にするべきで、テレビ離れ起きてるよな~で終わらせてはいけません。そもそも若者がテレビから如実に離れたのも2016~2018年くらいにあった「毒舌」「健康番組」「若者vs老人」の構図を作ったテレビ側に責任があります。これを僕は"テレビ暗黒期"と言ってますが、テレビが自ら偏見を作り出し、若者を追いやったくせに今更戻ってこいはおかしな話でしょう。若者は今のテレビを観ずに「テレビつまらない」と言っている、食わず嫌いとも受け取られますが、逆にそのテレビ暗黒期に絶望して"テレビから逃げた"とも受け取れると思います。

結局この番組は、何が伝えたいのか分かりませんでした。そして若者を集めて話をさせるならテレビに少なくとも1ミリでも関わりのある人を出すべきだと感じます。「所詮、若者は~」という偏見を助長する番組作りはして欲しくなかったなと思いました。事実、番組を観て「番組表が分かりにくいってことは活字が読めないってこと?どうせ読む努力もしないんでしょ?」といった意見もチラホラ見受けられました。制作者側のNHKがそういった作り方をしちゃいけないと思います。

ちょっと今日は話が纏まらず読みにくくて申し訳ないのですが、来年からは『コンテンツ・ラヴァーズ』をやって欲しいな。

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せかもり